「出会いは、偶然より“環境”から生まれる」
最近、若い人だけでなく30代、40代、それ以上の方からも相談を受ける。
「出会いがないんです。」
パートナー、恋人が欲しい。結婚も考えている。でも出会いがない。
話を聞いていると、みな真面目で、きちんと働き、誠実に日々を生きている。
問題は“魅力そのもの”ではない。環境なのだ。
出会いは、昔は自然に起きていた
少し前までは、出会いは生活の中にあった。
職場。
友人の紹介。
趣味の集まりや地域のつながり。
さほど特別な努力をしなくても、人と人が交わる場所があった。
しかし今はどうだろう。
オンラインが登場し、在宅が増えた。その分、外に出掛けての仕事のときは忙しくなる。
職場は小規模化が進み、効率によるスモールチーム。
会食の機会も激減し、地域のつながりは希薄。
人との接し方や関わり方も、変わってきている。
何気ない声掛けやお誘いがハラスメントになるのを気にするあまり、会話は最小限にとどまっていく感じだ。
会話が広がることも、深まることも、あまりなくなった。
お互いにプライバシーがあるから、共通点も見出されない。話が盛りあがるチャンスもない。
気がつくと生活はオンライン中心で、出勤も「会社と家の往復」になる。
淡々とした仕事会話しかしない、黙々とスマートフォンと向き合う、そんなことばかりになってきている。
人は、出会わなければ始まらない
恋愛が生まれる前に、まず必要なのは“知り合う機会”。
話をする。笑う。
視線も合うし、表情も見て取れる。
いろいろなことを感じとり、知り、気を遣うから配慮も生まれる。
共通点を見つける。
ほっと、安心感が生まれる。優しくもなれる。うれしい気持ちにも、なる。
河合がふくらんでいく。広がって、すこしづつ深まって、また話したいな、と思えてくる。
そんな普通の時間の中で、
人は少しずつ距離を縮めていく。
だが、その最初の一歩が
今は少し作りにくくなっている。
本当に必要なのは「自然な場」
出会いというと、どうしても構えてしまう。
条件。
プロフィール。
評価。
何よりも、恐れ。どう見られるだろうか、断りや拒否に遭わないだろうか、不安。
だが人の関係は、もう少し自然なところから始まる。
一緒に話をする。
同じ時間を共有する。
笑う。
そういう時間の中で、人は「この人いいな、素敵だな」と感じる。
『縁(えん)』・・・人と人の縁は、環境がつくる
縁は、偶然だけで生まれるものではない。
環境があると、生まれやすくなる。
共通のテーマがある場所。
安心して会話できる場所。
自然に人が交流できる場所。
そういう場所があるから、人は少しずつつながっていく。
恋人を探すことを、結婚相手を見つけることを、特別な活動にしなくてもいい。
人と出会い、話をし、時間を共有する。
気持ちも、迷いも、夢も悩みも、共有する。
それだけで、人生は少し豊かになる。
もしかしたらその中で、思いがけない縁が生まれるかもしれない。
出会いは、
探すものというより、
出会いが生まれる環境を持つことから始まるのかもしれない。

