INFORMATION

『会議の格をワンランク上げよう』~質と成果を高める【総合編】

永遠のテーマ? 『会議』の質や効果、成果を高めるには、やはり基本中の基本が最重要。

何かと物議を醸しだす会議。物議論争が行われるはずの会議が、会議そのものや会議の中味、場合によっては会議の必要性が問われたりします。会議のための会議、などという言葉が囃されて久しいですが、これも会議の価値と意味が薄れていることが要因でもあるでしょう。

では、会議って、無くても良いものでしょうか。また、全ての会議が不必要だという訳ではないが、必要な会議だけに絞るべき、という点では、必要な会議とそうでない会議はどう区別できるのでしょうか。
これは、よく見ると、実に曖昧な見解によって云われています。各々の個人観で、要らない、無駄だ、と捉えられている場合も少なくありません。しかしながら、それも多き現実でもあります。

「何でこんな会議、やるのかねえ? 別に今日じゃなくてもいいんじゃない?」
「こんな忙しい時に困ったよ。」「どうせ、結果はいつもと同じだろうに」

そんな会話が廊下やエレベーターで囁かれている様子も浮かんできそうですが、その気持ちも決して分からなくありません。まして現代では、ネット通信の急進化によって、報告や連絡にも顔を合わさなくとも出来ますし、むしろ、リアルタイムで、しかも一瞬にして出来ますから、尚のこと会議の価値や必要性は検討したい所でしょう。しかし一方、会社、経営の立場、部署の長からすれば、それでも会議をする相応の理由があるのも事実です。

会議を施行する側と、参集する側、会議本番以前の前提からして意識がずれているとしたら、どんな話し合いでもほとんどが御座なりになってしまいかねません。そして、この課題は、どちらの誰が良くないか、という単的なことでもないのですから、意外に複雑ですね。
また、根本的な「会議問題」を抱えたままなら、それは方法上の問題ではなく意識の問題です。集まって顔合わせての会議が上手くいかないのに、メールやLINE、スカイプなどを駆使したところで、かえって生の各々の表情が分かりにくく、理解や同意をつくりにくい訳で、単に物理的な利便性の表面的向上に留まりかねません。

解決に向けては、その会社や事業、規模、その内容、業態によって対策が違いますし、時期やタイミング、要する時間などの要素にも依拠し、社会の動向や業界の状況にも関係します。ゆえに安易な解決策には走れませんが、基本的な重要事を踏まえるだけでもかなり事態は好転に向かいます。また、社内の会議観が安定しているのなら、より一層の効果性が上がるでしょう。

では、どうしたら有用で価値ある会議にできるのだろうか。会議を行う以上、どうしたら価値と成果を創り出せるだろうか。資料はちゃんと用意するとか、プレゼン練習は必須とか、気持ちは前向きにとか、開始時間を守る、等々のごく当たり前のことは割愛し、また、参加する個人視点のポイントは別項で扱うとして、ここでは『総合編』としてML流の『会議の格を上げるポイント』の代表的なことを挙げてみます。

成果の期待できる、質の高い『会議』を行う基本的に大事なこと

1⃣ 会議の目的が明確である。主旨、テーマ、論点等、目指すゴールハッキリしている。
2⃣ 上記①について、座長はじめ参加する全員の理解が一致している。
3⃣ 会議が終わった時の全体の姿を描いておく。
4⃣ 「部署から自分のみ(もしくは自分を含めた一部のみ)が会議に参加」というケースでは、参加しない仲間・部下・後輩に、その会議の目的や主旨を明快に伝えておくこと。そして、自分の参加意欲やコミットメントなどを事前に分かち合っておく。
5⃣ 決定事項、話題に出たこと、いいアイデアなど、会議で挙がったことは実行すること。
そして、実行されているか、その経緯、結果は?について必ず言質化し明らかにすること。
6⃣ 「『会議』は一人一人の意識、心得、能力と努力でつくられ、質と成果の良し悪しも決まるもの。」と心がける。

これらは、当たり前の様で、分かっている様で、意外と出来ていなかったり、実行されていなかったりします。
何よりも大切なことは「実行すること」、そして、「実行を継続していくことが『実践』」となっていきます。
論より実行、と言いますが、上記の基本6ポイントを実際に行ってみると、想像以上に成果への効果があります。もし、実施しにくい面があるとすれば、それは組織の意思疎通など他の課題もあるかもしれません。それであれば組織の状況を見直すいい機会、いいチャンスとして捉えてみることができます。

会議なんて無駄だ、と思ってしまう前に、その会議をいかにして中身も意味も価値もあるものにできるか、成果につなげられるか、自分の職務に良い寄与と影響をもたらせられるか、といった視点がとても大切ですね。

この6つのポイントの補足解説は次号に。
また、会議に参加する人の視点と企画・施行する立場の視点に分けてみてみると、まだまだ重要なポイントがたくさんあるので追々のご紹介とします。是非、ご笑覧を。

PAGE TOP